前回の第1の習慣では、自らの反応を自ら選択する主体性の大切さについて学びました。続く今回のテーマは、スティーブン・R・コヴィー氏の「7つの習慣」から「第2の習慣 目的を持って始める」です。
これは、自己リーダーシップの原則とも呼ばれます。ビジネスにおいて、また一度きりの人生において、私たちは何を基準に決断し、どこへ向かって進むべきなのでしょうか。その確固たる軸を構築するためのエッセンスを紐解きます。
すべてのものは二度つくられる
コヴィー氏は、すべてのものは二度つくられると提唱しています。
一度目は頭の中での設計図やビジョンである「第一の創造(知的創造)」、二度目は実際の行動や形にすることである「第二の創造(物的創造)」です。家を建てるときに必ず最初に設計図を描くように、ビジネスでも人生でも、まずは頭の中で目的地を明確にする必要があります。
多くの人が日々の業務(第二の創造)に忙殺され、本当に成し遂げたいこと(第一の創造)を疎かにしがちです。自ら設計図を描かなければ、他人の期待や環境によって自分の人生が作られてしまいます。
成功の定義を問い直す「葬儀の演習」
あなたが目指している成功は、本当に行き着きたい場所でしょうか。それを確かめるために、コヴィー氏が提案するのが「葬儀の演習」です。
自分の葬儀の場を想像してみてください。そこに集まった家族、友人、ビジネスパートナー、地域の人々に、あなたの人生について何と語ってほしいでしょうか。 経営者であれば、自社が終わりを迎えるとき、社員や顧客、社会からどんな言葉をかけられたいでしょうか。
その問いへの答えこそが、あなたにとっての真の成功の定義であり、最も深い価値観を映し出す意思決定の基準となります。
リーダーシップとマネジメントの違い
ビジネスにおいて、手段と目的を混同してはいけません。
- マネジメント(管理) どうすれば効率的・生産的に目標に到達できるかという手段を問うもので、第二の創造に対応します。
- リーダーシップ そもそも何を成し遂げたいかという効果性や方向性を問うもので、第一の創造に対応します。
これをジャングルの開拓に例えると、作業員の効率を高めるのがマネジメントであり、木に登って「このジャングルで合っているか?」と確認するのがリーダーシップです。どれだけ効率的に進んでいても、方向性が間違っていれば無意味です。まずはリーダーシップによって目的を確認することが最優先されます。
嵐の中でも揺れない「個人の憲法」
経営環境や周囲の意見、自らの感情は常に変化します。そうした外部の圧力に流されないために必要なのが、自分のあり方となすべきことを記した人生の指針、すなわちミッション・ステートメント(個人の憲法)です。
不変の価値観と原則に基づいたステートメントを持つことで、どんな困難な状況下でもブレない意思決定の軸を手に入れることができます。
また、何を人生の中心に置くかも重要です。お金や仕事、家族を中心に置くと、それらが揺らいだときに判断が歪んでしまいます。誠実さや人間の尊厳、成長といった不変の「原則」を中心に据えることで、どんな状況でも安定した知恵と力を発揮できるようになります。
今日から人生の「第一の創造主」になろう
目的を持って始めるためには、右脳で理想のイメージを鮮明に描き、それを一人称かつ肯定的な現在形の言葉(アファメーション)にして脳に刷り込むことが有効です。
そして、経営者、家族、個人の成長など、自分が持つ役割ごとに目標を設定することで、人生全体のバランスを保つことができます。
あなたの人生という建物の設計図を、他人に任せてはいけません。今日からあなた自身が第一の創造主となり、確かな一歩を踏み出しましょう。
動画では、ミッション・ステートメントの具体的な作成手順や、右脳と左脳の力を組み合わせたビジョンの描き方について、さらに詳しく解説しています。ブレない経営軸を確立したい方は、ぜひ動画を最後までご視聴ください。
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